カード枚数20枚。シンプルなカードゲームなら2時間で作れるのか?「第1回 限定的カードゲーム製作ワークショップ」でした。


前回の投稿から1ヵ月。
早い。

この間、仕事が忙しかったり、生まれて初めてアナログゲームを作って販売していただいたり、胃腸風邪にかかったりとイロイロありました。

そして、「リアル謎解きアトラクションの作り方」の続きも書かないまま、今日は別の記事です。

2017年6月15日(木)に、kaidanにて、「限定的カードゲーム製作ワークショップ」というものを開催しました。


簡単に言うと、「特定の条件でカードゲームを作ってみよう」というワークショップです。
ゲーム製作に詳しいか詳しくないかと言われると、詳しくないのですが、職業柄ワークショップやこういった企画はたくさんやっているので、「面白いゲームをつくる」というよりは「ゲームを作るという過程に触れてみて、様々気づきを得ながら楽しむ」といったことに主軸を置きました。

特定の条件というのは次の通り
【1】企画からデバッグまで2時間で行う。
【2】ボードを使うものはNG。カードのみで作る。
【3】使えるカードは20枚まで。
【4】サイコロや点数チップ等は使用可。
【5】おもしろいかどうかは関係なく、とにかく作る。
といったものです。


参加者は2名。
2人ともある程度ボードゲームは経験しているので、ボードゲームのうんちくは無し。
(そもそもこの企画にボードゲーム初心者は来ないですが)

お菓子を食べながらゆるやかにスタートです。
まずは下のような資料を使い、タイトル、ストーリー、ゴールまでをだいたい20分ぐらいで決めていきます。



20分で決まるのか?と参加者も僕も半信半疑でしたが、サクサクと決まっていきます。

ちなみにタイトルは、「知ったか映画研究家スペシャル」さんのカードを活用させていただきました。

タイトルやテーマをゼロから考えているとどれだけ時間があっても足りないので、タイトルを強制的に(でも楽しく)決め、それにそって物語の背景を作っていただき、ゲームの終了条件(あとで変更可)を設定しました。

仕事でも何でもそうですが、ゴールを決めてからルールを組み立てていくと、すんなり決まるんですよね。
(何度も言いますが、おもしろいかどうかは置いといてです)

ちなみに、参加者お2人のタイトルは
かじり送り」 と 「サムライ バラ色
になりました。

で、次にルール作り。


ここは少し時間をとりました。
20分~30分ぐらい。

僕もこの時間待っているの暇だなと思い、みなさんとほぼ一緒の方法で作ることにしました。

僕のタイトルは「テクニック返し


「INFO&PASS」を作った経験から、枚数の少ない数字系のカードゲームをさくさくっと考えました。

タイトル、物語、そして目指す場所が決まっているので、大筋のルールはみなさん、ザクザク作っていきます。

細かい部分や多少破綻している部分は今回気にしません。
大切なのでなんとなくゲームとしてできていること。
とにかく1回作ってみることです。


ルールができたら、名刺カードへ落とし込んでいって、感性になります。
上の写真は「サムライ バラ色」のもの。
サッとイラストが描けるのはうらやましい。

カードに情報を落とし込んだら終了。
スタートからここまでで、だいたい80分ぐらいでした。

ホントに、こんな短時間でできるんですね。
驚きです。

で、残り時間でテストプレイ。


サムライ バラ色
2人対戦用。
カードを使ったダイスゲーム。
源氏か平氏のどちらかを選ぶ。
山札のカードをめくると、源氏または平氏のカードが出てくる。
そのカードに書かれているサイコロの目以上を出すとカードがゲットできる。
山札から「北条政子」が出るとゲーム終了。
その時点でカードに書かれている点数の合計が多い方が勝ち。

〔テストプレイで出た意見(簡易)〕
取り扱っているテーマやカードの内容は面白い。
面白いが、作業的になりがち。
もう少し駆け引きがあるともっと面白くなる。
でも全体的に面白くなるゲームだと思うので期待大。


かじり送り
協力ゲーム(テストプレイは2人)
子ども向けのメモリーゲーム。
4×5でカードを伏せて並べる。
伏せる時に1人がイラストの雰囲気を伝え、もう1人は記憶する。
記憶した側がスタート地点に「かじり」と呼ばれるキャラクターを置き、特定のルールに従ってカードの上を渡り歩く。
移動のルールは、上下左右に1マス移動したあと、同じ絵柄のカードに飛ぶというのを繰り返す。
伏せたカードの中に点数カードがあるので、そのうちの1枚にたどり着いたらゲーム終了。

〔テストプレイで出た意見(簡易)〕
絵を抽象的なものにしてクローズにしてもいいが、具体的なものにしてオープンにしても面白いかも。
移動のルールがもう少しシンプルで明確になるといい。
子ども向けのゲームとしては難易度調整もできるし面白い。


テクニック返し
3~4人の対戦
バッティングゲーム。
全員が1~4と「返」の5枚のカードを持つ。
中央にある1枚の「気持ちいいカード」を奪い合う。
スタートプレイヤーから順番に1枚ずつ表向きに出していって一番大きな数字を出した人が「気持ちいいカード」を保持する。
「返」カードが最も強い。
誰かが前の誰かと同じ数字を出すと、バッティングが起こり、「気持ちいいカード」が中央に戻る。
手札が無くなった時点で「気持ちいいカード」を保持しているプレイヤーが勝利。

〔テストプレイで出た意見(簡易)〕
良くも悪くもバッティングのデメリットが薄い。
「気持ちいいカード」が中央に戻る度に裏返り、場の強弱が逆転すると面白い。
手札残り1枚でバッティングしたときの処理を考えた方がいい。
内容は面白いので、3つの中ですぐにでもゲーム化できそう。
「返」カードは普通に「5」でいい。


といった感じでした。

これからブラッシュアップして、本気で商品化をしていきましょう。
第2回開催までに、各自練るか、新たな案を用意するかということで今回は解散しました。

ご興味のある方はぜひ第2回にご参加ください。
未定ですが。


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